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| パスタは後ほど登場します。最後まで読んでね! |
初めての方は初めまして。二度目の方は改めまして。
「ジブン×ジンブン」広報担当の廣川です。前回のエントリでははなはだ無難な文章でもって、至って真面目に本企画「ジブン×ジンブン」の趣旨を紹介しておりました。
今回からは、「ジブン×ジンブン」の運営UT-humanitas2018のメンバーが順番に、自己紹介とおすすめの本紹介をしていきます。まずは私、廣川から。
なにをしているのかちょっとだけ紹介
わたしは、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻比較文学比較文化分野(長い)の修士課程1年生です。
覚えていただくとすれば、「比較文学比較文化分野」の研究室にいますよ~くらい。
じゃあ「比較文学比較文化」ってなんなの? 何を比べるの? と首をひねるのも無理はありません。「比べる」というよりは、「横断する」のほうが、この研究室の特徴には近いように思います。
比較文学比較文化分野には、英文学の人、漢文学の人、19世紀ドイツ音楽の人、イタリア美術史の人、日本中世史の人、近現代の哲学の人、とにかくいろいろな分野の人がいて、はてここは何の世界であろうかと立ちつくすこともなんら珍しいことではございません。研究室全体にいえることは、「時代」「地域」「資料のタイプ」「学問分野」をなにかしらのやりかたで横断している人が多いな、ということです。
かく言うわたしは、自分の研究分野を「日本史学」や「比較日本学」、「博覧会研究」などと言うことが多いです。このつかみどころのなさ。ターゲットにしている時代は明治初期(元年~10年)、地域は石川県金沢市という、これまたニッチな対象です。わたしは、この明治初期に、日本全国の地方都市でブームを巻き起こした「地域博覧会」という文化について研究しています。
| 明治初期金沢の地域博覧会の舞台になった兼六園 |
明治初期という時代に、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか? 街はレンガに早変わり、洋風文化がなだれこみ、堅い裃(かみしも)角取れて、マンテルズボンに人力車、いきな束髪ボンネット(※「オッペケぺー節」より)……といいたいところですが、明治元年から10年って意外とそうでもなかったかもしれません。もちろん、西洋から新たな文化がわんこそばのごとくモリモリと入ってくるわけですが、それらをどうやって「受け入れたか/受け入れなかったか/アレンジしたか」こそが私の関心です。そして、むしろ、江戸時代から慣れ親しんできた文化とミックスして、新しい文化を試してみた!という現象こそが、明治初期っぽいカオスさにあふれていて、おもしろいんですよね。
明治初期の人々も、新しいカルチャーに出会ったときには、
「なんかヨーロッパで博覧会ってものがブームらしいですね」
「東京や京都でもやってみたら大盛況だったらしいな」
「なんでも、博覧会をやると『開化』できるそうだ」
「『開化』? なにそれかっこいい」
「われわれもやりますか」
みたいな会話をして、おそるおそる、あるいは大胆に試してくれたはずなのです。
この、当時の人々の、価値観、考え方、悩み、時代の空気を、史料を通して読み解いていく、この営為がたまらなく好きなんです。
好きなこと
・美術館や博物館に行くのが好きです。最近は日本科学未来館などのサイエンス系の館に行くことも多いです。
・好きな小説家は森見登美彦。好きな歌人は穂村弘。好きなミュージシャンはRHYMESTER。好きな漫才師はナイツ。
・小林大吾(詩人、ポエトリーリーディングアーティスト、グラフィックデザイナー)が好きすぎて布教したいです。
・仏像好きです。興福寺の無著と世親を見てみたい。蓮華王院三十三間堂の二十八部衆を箱推ししています。いとうせいこうとみうらじゅん共著『見仏記』も好き。
・家にテレビがないので専らラジオ派。TBSラジオ「アフター6ジャンクション」、J-WAVE「SATURDAY NIGHT VIBES」が好き。季節ものだとNHKラジオ第一「夏休み子ども科学電話相談」。
・映画もちょくちょく見ます。最近見たお気に入りの映画は、映画館で見たものだと『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』、『カメラを止めるな!』。DVDで見たものだと、『ブルース・ブラザーズ』。あと、去年見たのでよければジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』、好きです。それよりも前のでもよければ、チャップリンの『独裁者』、ユーリ・ノルシュテインの短編アニメーションも好きです。ハリネズミのヨージックかわいい。
おすすめの本
いちおう歴史の人ということで、やさしく読める歴史の本を一冊ご紹介します。この本はわたしの中でオールタイムベスト。あまりに人にすすめるあまり煙たがられているくらいです。(ダメじゃん)
・『パスタでたどるイタリア史』(池上俊一著・岩波ジュニア新書699)
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| パスタ再び |
はい、日本史じゃないのです。ただただパスタが好きという理由だけで手に取ったのですが、高校世界史履修勢もそうでもない人も読んでほしい。ジュニア向けと侮るなかれ、スッと頭に入ってくるのにボリュームたっぷり、のどごしのよさと腹持ちのよさを兼ね備えたパスタさながらの名著です。著者の池上俊一先生は東京大学大学院総合文化研究科の地域文化研究専攻で教鞭をとっていらっしゃいます。
この本に取り上げられた内容をいくつかご紹介しましょう。
・パスタが「イタリアの国民食」になるまでの長い道のり
・パスタがトマトと出会ったのは意外と最近
・なんとアラブ世界もパスタの食文化に影響を与えたのだった
・料理のレシピで国家統一・言語統一ってどういうこと?
・ファシズムに未来派運動……政治に利用され(、かつ、めちゃくちゃ悪口言われるけどなんかしぶとく生き残)るパスタ
世界史勢を悩ますゲルマン民族大移動や、みんな大好きヴィットーリオ=エマヌエーレ2世も登場するよ!
世界史を習わなかったみなさんも、「パスタを通してこんなことまでいえるの!?」という驚きをぜひ味わっていただきたいです。読み終えた翌日からは、ファミレス(主にサイ◇リヤ)のパスタが変わって見えるかも。
わたしはこの他にも、「食べ物×世界史」系の本に弱くて、ついつい書店で背表紙に手を伸ばしてしまいます。岩波ジュニア新書には他にも、『お菓子でたどるフランス史』(池上俊一著・岩波ジュニア新書757)、『砂糖の世界史』(川北稔著・岩波ジュニア新書276)があります。『トウガラシの世界史 熱くて辛い「食卓革命」』(山本紀夫著・中公新書)もおすすめ。他にも、コーヒーや紅茶などさまざまな食品・嗜好品と世界史のかかわりを書いた本が出版されています。ぜひ、お好きな食品から、歴史の扉を開いてみてください。
次回からもよろしくお願いします&担当する企画紹介
初回記事よりもややギアを上げてお送りしましたが、いかがだったでしょうか。
最後に、わたしが担当するコーナーを簡単にご紹介したいと思います。
・「東大人文系院生の生態を追え!」
人文系院生とはなんぞや、という疑問におこたえするコーナー。どんな生活してるの? なんで大学院に進学したの? ふだんは研究室でひたすら論文とか読んでるの? 「データ編」「地理編」の2つのテーマから、東大人文系院生の生態をレポートします。
・「東大大学院の研究室紹介」
東大大学院にはいろいろな専攻や研究室があります。名前だけではどんな研究をしているか想像がつかなかったり、似たような分野の研究者がいる研究室どうしでも実はたくさんの違いがあったり……知れば知るほど深く広い研究室のことを、ほんの一部ですがご紹介します。
次回以降も、UT-humanitas2018のメンバーが登場して、自己紹介やおすすめの本紹介をしてくれます。乞うご期待!
| 駒場祭は秋ですが、銀杏並木の積雪ショットもご覧いただきたかったんです。 |
「ジブン×ジンブン」企画ID:386
第69期駒場祭にて開催東京大学駒場キャンパス(東京都目黒区 京王井の頭線・駒場東大前駅東口よりすぐ)
会場:1号館1階 112教室
日時:2018年11月23日(金)9:00-18:00/11月24日(土)9:00-18:00/11月25日(日)9:00-17:00
※25日(日)のみ終了時間が早まりますのでご注意ください。
入場料:無料(任意カンパ制)


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