【学術企画公認記念】世界を人文学で分光する

こんにちは。今回の記事は宇野がお送りします。
(自己紹介記事はこちら)


今回は、「ジブン×ジンブン」が第70回駒場祭の

学術企画に公認されました!
というご報告に上がりました。
五月祭に続いて二度目の公認学術企画ということで、メンバー一同喜んでおります。今回も「学術」の名に恥じない企画を作っていきたいと思っておりますので、ご期待ください!

駒場祭のコンセプト

とはいえ駒場祭の開催は11月。私たちも、まだまだ企画を計画中の段階です。そこで、今回は企画のコンセプトについて書いていきたいと思います。
駒場祭のコンセプトは、「ジンブンプリズム」です。「プリズム」とは、下の写真のようなものです。


太陽光を通すと虹色のスペクトラムが現れる角柱です。理科の授業で見たことがある方も多いでしょう。
しかし、なぜ「プリズム」なのか……頭に「?」が浮かぶかもしれません。それは、人文学がプリズムのように、私たちの身の回りのものごとの、これまで見えなかった一面を明らかにするツールだからです。

その前に、そもそも人文学とはなんなのか?という「?」が浮かびますね。ここでは、人文学とは「人間の文(テクスト)や文脈(コンテクスト)を問うこと」である(※)という、ゆるやかな定義をしてみましょう。

人文学の根幹にある、「問う」という行為

人間が考えること、つくるもの、ふるまい……どのようなものも「文(テクスト)や文脈(コンテクスト)」として問う対象になります。あなたの身の回りにあるものも、人文学の対象です。その問いに答えを出していく行為が、「研究」といえるでしょう。

大学・大学院では、先人たちが何をどのように問うてどんな暫定的な答えを出してきたかを知り、より洗練された意味のある問いを立てる訓練、また、より良い答えを出すためのツール(語学の勉強や、各分野で蓄積されてきた知見や、データの収集スキルなど)を手に入れる訓練を行っています。

「研究者」として人文学に携わるのであれば、通常は大学・大学院で数年~10年近くかけてそんな訓練を受けることになります。そうした人たちは、先人の積み重ねてきたものを乗り越えて、新たな問いと答えをその蓄積に付け足していきます。

人文系の大学院の授業風景(イメージ図)


しかし、それだけが人文学に携わる方法でしょうか?結論から言うと、私たちは、人文学に携わる方法はそれだけではないと考えています。

制度としての人文学、生き方としての人文学



もし読者の中に前回の五月祭の「ジブン×ジンブン」においでになった方がいらしたら、この見出しに見覚えがあるかもしれません。五月祭企画の「末は博士か就活か?」コーナーでは、「自分の専門に関係のない業種に就職した後も、人文学との接点を持ち続けられるか?」というテーマを扱いました。展示では、いろいろな形での人文学との接点の持ち方を提案できたと思います。

人文学が存在するのは大学(院)の中だけではありません。また、研究者だけのものでもありません。人文学が「人間が考えること、つくるもの、ふるまい」を問う行為であるかぎり、人文学は私たちの生活に常に存在します

専門的な訓練を受けた研究者でなくとも、「生き方」として人文学を実践することは可能です。より具体的にいえば、周りで「あたりまえ」だとされることをちょっと立ち止まって考えてみること、価値観のアップデートを恐れないことなどが挙げられるでしょう。

人文学はプリズムか?


駒場祭のコンセプトに話を戻しましょう。

人文学をプリズムに例えたのは、私たちの身の回りのものごとの、これまで見えなかった一面を明らかにするのに役に立つからでした。そしてそれは、専門的な訓練を受けた人にだけ閉じられているものではありませんし、閉じられるべきではありません。

人間の考え、創造物、ふるまいを「問う」という行為は、人文学の根幹にあり、そして誰もにひらかれています。身近なものを問い直し、新たな視点を手に入れる。
そんな人文学の営みを、駒場祭で体験してみませんか?

もちろん、この「プリズム」という例えは人文学の性質の一面を表しているにすぎません。この例えや、あるいは記事のここまでで書いてきた「人文学」の定義そのものに疑問がある方も多いと思います。そんな方にもぜひ、この企画にいらしていただきたい、そして、「あなたにとって、人文学とはどんなものか」をお聞かせいただきたいと願っています


(※)UT-humanitas会報準備号より引用。準備号は2019年度五月祭で発行し、完売御礼となりました。駒場祭でも部数限定で再販いたします。

「ジブン×ジンブン」画ID:356
第70回駒場祭にて開催
東京大学駒場キャンパス(東京都目黒区 京王井の頭線・駒場東大前駅東口よりすぐ)
交通アクセス・キャンパスマップはこちら
会場:東京大学駒場キャンパス
21 KOMCEE West4階 K402教室
日時:2019年11月22日(金)~11月24日(日)
入場料:無料(任意カンパ制)


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